2016年9月24日土曜日

会報13号を掲載しました。Sr.エリサ地区長とSr.吉田からの便り



会報の13号を掲載しました。
今回は、シスター吉田が悪性の風邪に罹り、会報の入稿日に原稿が届きました。会報では別刷りを同封しましたが、以下がシスターエリサ パデイーシャ地区長とシスター吉田からの報告文です。シスター吉田は、今はもうすっかり元気になられて「また、毎日走っています。」とのメールが入りました。
この文の下に、英語とスペイン語の要約も掲載されています。



シエラレオネ・ルンサから    2016年9月4日 
                              
            宣教クララ修道会シエラレオネ地区
                                        地区長 シスターエリサ パディージャ


   信じられない時の流れの速さ、今年も又、年度末を迎えています。 聖ペトロが、主キリストに向かって言った「あなたのみ名に信頼して網を打ちましょう。」との言葉を、私は、何回も繰り返しています。なぜなら、人々の必要と期待は、わたしたちの活動にかける希望となり、人々に私たち自身をささげるのに十分な原動力となります。しかし、どのようにして人々の期待に応えられるのでしょうか。それは、皆様一人ひとりからいただくご支援によって可能となります。今年度も、以下の通り報告いたします。

◆ 給食支援。例年の通り給食支援は、皆様から頂く最大の支援です。今年度は、総額990 万円で、幼稚園と小学校の給食に必要なすべての材料・お米、野菜、豆類、調味料、魚、トマトペーストなどの購入に当てられました。中学部は、遠距離通学の村からの生徒で、(通学時間は最低でも2時間、長い生徒は4時間以上かかっています。)約30名が給食プログラムに入っています。この生徒たちのために、ルンサに住めるよう教員宿舎の空いているところを準備し、週末だけ村に戻ります。勉強時間が十分に取れるようになりましたので、もちろん成績は、驚くほど良くなりました。

◆ OLG校の多目的支援。100万円。今年度は、主に学園の施設の整備に出費しました。特に、図書室の整備。これにより、自慢できる程の、生徒に貸し出しできる教科書を備えることが出来ました。もう一つは、コンピュータクラスです。卒業すると、大学生になっても、就職しても直ぐにコンピュータが必要な時代ですので、特に高校生のコンピュータクラスは、重要です。                  
MI校の多目的支援、100万円。Sr.Leticia Legacyの制作費用に使いました。これは、シスター根岸の記念のステッカーを貼って、ガラ(ろうけつ染の一種)布や人形、小物他を作り、外国からの訪問者にお土産として販売します。一部は、卒業生のアイサタ カビアさんが経営する空港のお店にも出しています。


◆ 教育支援・奨学金、100万円。今年度は、エボラ災害の影響で延期されていた学年の卒業試験も重なり、神の聖ヨハネ会看護学校から、ジェネバ カビアが卒業して、マイル91のクリニックで看護師として働きます。マグダレン ビマベは、マケニ大学家政学科を卒業し、OLG校の先生になる予定です。ハワナツ カマラは、マケニポリテクニック教員過程を卒業しOLG校で教える予定です。ラワマツコロマはマケニ大学を卒業しました。他に、看護学校2名、ンジャラ国立大学公衆衛生学科1名、ホーラーベイ大学・フリータウン1名、マケニ大学4名の奨学生が勉強を続けます。
 MI校も、100万円の支援を受けました。特に職業センターの10名は、全額支給の奨学生です。途中からの奨学支援15名が追加されました。鉱山の閉鎖が長引き、家族に収入がなくなってしまい、学費が払えなくなってしまった生徒たちです。それと卒業国家試験の自習費用は、受験生全員に援助しました。この卒業試験は、国レベルですので重要ですが、普通の授業料のほかに追加で支払わなければなりませんので、学生にとっては支払いが困難です。合格すればそれぞれのコースの資格証明書が得られ、就職に有利になります。こうして、少しずつですが、女性の尊厳と誇りを高める助けとなっています。


◆ 玉川白百合幼稚園もお陰様で毎年収容しきれない程入園希望者が殺到しています。現在、278名の園児が、毎日元気に登園して来ます。今年は、トイレの補修、遊具の整備、教室の家具と机・椅子の補修、教室入り口のドアーの補修、窓の補修に、60万円を当てました。長年補修をしていませんでしたので、窓もドアーも随分穴が開いていましたので、板を張り替え、ペンキで仕上げをすると、ずいぶんきれいになりました。
 また指定支援金でいただいた30万円で、各校舎の屋根の補修(塗装)を行いました。


◆ エボラ孤児支援・100万円。先学期は、エボラ災害の最後の痕跡が残された年でありました。1月から新学期が始まり、実質授業は6月まで、何とかして遅れている授業を回復する試みの期間でもありました。少なくない数の生徒が、まだエボラ災害の影響から抜け出していませんので、私たちは、これらの生徒に同伴するよう努め、それは心理的ケアだけでなく、経済的ケアも合わせてしています。この支援は、OLG・MI両校におよびます。鉱山の仕事によって多くの家庭が経済的に安定してきたのですが、エボラ災害に伴う鉱山閉鎖は、経済的に後戻りとなり、多くの家庭は空の手で生活することとなってしまいました。皆様からの御支援で、エボラ孤児だけでなく、エボラ遺児などにも物心両面の支援を続けていけます。


◆ 医療支援・50万円。生徒たちの健康を保つこと、これも、もう一つのチャレンジです。今年度は、下記のような重病の生徒の支援をしました。
♥ ローズ メリー カヌは、6か月以上卵巣がんと闘いました。命を助けるために3回の手術を受けました。しかし、多くの地元の人々は家で亡くなるのですが、ローズメリーも自分の家で静かに眠るように息を引き取りました。
♥ ビルキス カマラは、高校最終学年の4年生で、今西アフリカ共通卒業試験を受けていますが、肝炎で苦しんでいます。顔色は黄色です。
♥ アイシャツ カマラも高校最終学年で、今、西アフリカ共通卒業試験を受けています。自分の未来に全力でチャレンジしていますが、病院の医師団は、生き延びる希望を保証しません。彼女の心臓は、いつでも鼓動するのを止める状態です。アイシャツも自分の状態を知っています。その発作が来ると、アイシャツは、「私を死なせないで!」と一言叫びます。私たちも度々お見舞いし、希望を失わないよう一緒に祈ります。  
皆様からのご支援で可能になったほんのいくつかの症例を書きました。死の現実が日常茶飯事のように、そこかしこに転がっている所で、人々に希望を示し続けるには、信仰と勇気、そして、皆さんのように、私たちに支援の手を伸べてくださる友人たちが必要です。 


◆ クリスマスランチ・254,500円。通常ですと1学期の修了式とグアダルッペ祭を兼ねて、ルンサの町中をうたいながら行進するのですが、今年はまだエボラ災害が完全に終息していませんでしたので、行進の許可が出ませんでした。しかし、ミサに与り、その後それぞれの教室に戻り、おいしい「一皿」を楽しみました。

皆様がお示しくださる親近感、関心、また私たちに信頼して任せてくださることに対し、この地で働くシスター達、神父様たち、また私たちと一緒に働いている人々全員で、特別な感謝「ARIGATO GOZAIMASU!」を申し上げます。皆様からの経済的支援は、ここの人々の苦痛を和らげ、教育を向上させるための手段これらの為に最後の1円までも使っているという事を信じていただければ幸いです。最後に一言、「BIG BROTHER」になってくださりありがとうございます。
神様だけがお与えくださる正当な報いと祝福を、皆様の上にお祈りいたします。
(BIG BROTHERの表現は、アフリカ地区で良く使われる表現で、家族全員の面倒をみる長男、お兄さん、と言うような意味です。)


 

「ご無沙汰しました」                   2016年9月8日

                                    宣教クララ修道会
                                                        シスター吉田富美子


  日本から戻り、早3か月。毎日、時間の後を追いかけて、息を切らせながら走っているような日々です。
ともに歩む会の皆様、いかがお過ごしでしょうか。
すっかりご無沙汰してしまい、申し訳ありません。今年の夏の自然災害、世界中でいろいろ起こっていますが、日本の台風被害は、ちょっと信じられないような光景ですね。会員の皆様の中にも被災された方もおありでしょうか。1日も早い復興をお祈りしています。


   9月13日から、やっと正常の時間割で新学期が始まります。あと1週間ですので、今週は中1の入学試験が木曜日にあります。小学校卒業試験で270点以上ですとOLG校に願書を出すことが出来、学園の選抜試験を受けることが出来ます。先生も職員も、それに奨学金を受けている大学生もお手伝いに来て、明日は一日中、大勢の志願者で中学校の校庭はいっぱいになります。今年は、幸いにOLG小学校の卒業試験の結果がかなり良かったので、ほとんどの生徒が中学部に入学できそうだ、と言っていますが、どうでしょうか。エリサ校長は、「1点足りなくてもだめ、心を鬼にして選抜に当たる」そうです。今週中に、進級試験の結果が出ていない高1を除いて、全学年の受付が行われます。               
高校4年生の西アフリカ共通卒業試験は、それぞれのセンター校で9月いっぱい実施されています。
OLG校の生徒は、隣のムリアルド高校がセンターに当てられていますので、家政科の実習以外は、ムリアルド高校に行って試験を受けています。


   さて、ルンサですが、相変わらず、と申し上げたいのですが、町の状況は、日に日に悪くなっています。市場の商店も半分くらい閉まっています。鉱山閉鎖に伴い、36000人位あった人口は、15000人位(地元の人だけ)まで落ちていますので、買い物をする人が極端に減ってしまい、商売が成り立たないのが現状です。私たちも、多少なりとも地元の人の助けになればと、特に給食の買い物は、なるべくルンサの市場から買うようにしています。
もう一つの問題は、盗みが増えていることです。2日前にも中学校の校長室の窓が開けられましたが、幸い窓の近くには何も置いてありませんので、被害はありませんでした。今週は、新学期が13日から始まりますので、毎日各学年ごとに授業料を払いに来ます。きっちり2時には受付を終わらせ、集めたお金は、真っすぐ銀行に入金に行っています。何年か前に小学校と幼稚園の授業料、ほぼ1年分盗まれたことがありましたので、今は、現金は学校にも修道院にも置かないことにしています。「盗む」という事に関しては、悪いことをしているという意識が薄いようです。人のものには手を出さない。道端に落ちていた物を拾っても自分の物にしない、等など、幼いころからの躾け、教育が足りないようです。
あと何年かかるしょうか? このルンサで、子どもが道端で拾ったお金を、「シスター、道でお金を拾った、どうすればいい。」と尋ねてくるようになるのに。
同じ人間性を持っているのならば、このルンサの子どもも、日本の子どもと同じ資質を持っているはず。持っている資質が輝くには、輝けるように磨いてあげなければならないでしょう。それが教育でしょうね。その日が来るよう、皆様の御支援に支えられ、気を引き締めて子供たちの教育にまい進したいと思います。


 
新しくできた幼稚園のお手洗いにびっくりする園児たち




                                     

buletin nr 13 resumen en espanol




Hermanas Misioneras Clarisas del Santisimo Sacramento


 


En primer lugar les agradecemos sus oraciones por el bienestar y el


progreso de “Caminando Juntos”


 

En este Boletin nr 13, lamentablemente,los mensajes de la Superiora

Regional de Sierra Leona  Hermana Elisa Padilla, y el de la Hermana

F.Yoshida, estan impresos en la parte de atras del informe economico,

y no en la pagina central del boletin, como siempre, debido a que no

llegaron a tiempo a causa de problemas de salud y del mal funcionamiento

de la computadora.

 

Pag. 1 foto izquierda: La srta. Jeneba Kabia, egresada de la escuela OGL, se graduo

           de enfermera, con la ayuda de la beca de “Caminando Juntos”

           derecha: voluntario de Italia, jugando con los ninos de la esscuela primaria

           (vacacion de verano)

          Informe del reprentante de Caminando Juntos, Prof Katsujiro Kanno, sobre

          las actividades del 2016, agradecemos mucho la ayuda de nuestros colaboradores

          y sobre el presupuesto del 2017, que es un poco menos que el del 2016.

 

Pag 3 Mensaje de la Hermana Shirahata, en rehabilitacion de la rodilla, siempre mantiene

          la esperanza de regresar a Sierra Leona.

          Mensaje de la hermana Mari Luz del Centro Vocacional Maria Ines, sobre las actividades

          del centro

 

Pag 4 Hna. Shirahata visita al colegio Tamagawa Gakuen

 

Pag. 5 Mensajes de nuestros colaboradores y donantes , enviados de todas partes del Japon.

           Para las personas que lean la version en espanol, tambien les pedimos, que nos escriban

           y nos envien sus comentarios ya sea en espanol o en japones.

 

Pag.6 informe del Sr. Tsubasa Hori, estudiante de 2ndo ano de medicina, sobre su estadia en S.

          Leona. En la clinica Mile 91. cada dia asisten unos 70 pacientes,la mayoria padece de malaria,

          tambien tifus, mujeres embarazadas, una amplia gama de consultas se realizan en la clinica.

          En el futuro, una vez recibido de medico, el Sr. Hori, desearia colaborar en una clinica como

          esta.

 

Pag.7 informe de la Sra. Chieko Fuji (Enfermera)

          (especialista de JICA, en el proyecto de Salud Publica, para la region Oeste de Africa)

          detalla el estado actual de los paises que sufrieron la fiebre Ebola, las consecuencias

          los huerfanos, su cuidado y el problema de discriminacion que sufren los ex-pacientes,

          tambien ,como poco a poco ,la vida vuelve a la normalidad.

          foto: la salita de consultas medicas ,al lado la tienda provisoria para lavarse e higienizarse

           las manos.

 

Pag 8 fotos Izquierda ,contribucion sr Hori.  derecha,contribucion sra. Fuji

          izquierda arriba : hermana Elisa, hermana Yoshida, sr. Hori

                          medio: pacientes ,esperando desde la manana temprano ,en la clinica

                          abajo: hermana doctora(arrodillada) ,voluntarios de Japon,Italia

         derecha arriba: pacientes,recuperados de la fiebre Ebola, en el centro vocacional

                       centro: rio ,cerca de la frontera con Guinea, alli la gente se bana, lava la ropa

                       abajo: Sierra Leona (sector Gambia) boda en una mezquita, la novia es catolica

                                  el novio es musulman. la sra Fuji ,a lado de la novia

 

Informe en impreso aparte:

Izquierda: mensaje de la Superiora General Hermana Elisa sobre el uso dado

                 al presupuesto enviado por Caminando Juntos. todo el informe con

                 detalles de las actividades, nos agradece mucho.

 

derecha : informe de la Hna. Yoshida. Ingreso al curso superior, estado actual de

                Lunsar: a causa de la fiebre Ebola, el cierre de la compania inglesa de

                mineria, a dejado a 36.000 obreros sin trabajo, solo quedan 15.000 , la delincuencia

                ha aumentado, el centro comercial, esta practicamente parado, es una mala influencia

                para los ninos, nos preocupa muchisimo su crecimiento en estas circunstancias y ahora

                mas que nuca, pondremos nuestros esfuerzos en la educacion de los jovenes y ninos.

 

Profesor Katsujiro Kanno

Representante de Caminando Juntos

 

(version en espanol Marta Tanaka)

bulutein NO.13 of “Walking Together”




 

Thank you for always helping and praying for us with a generous heart.

 

This bulletin planned to focus on reports from Sr. Elisa Padilla, m.c.p. Superior of Sierra Leone and Sr. Fumiko Yoshida, but because they were both not feeling well and because of troubles with the internet, we could not get their reports in time to print this bulletin. Therefore, reports from both sisters are printed on the back of the financial report included. (Their reports can be seen on the website blog.)

The photo on page1 (left), is Jeneba Kabia. She is a graduate of OLG High School and also got a scholarship from “Walking Together” to graduate nursing college. The right photo shows OLG Elementary School children playing with volunteers from Italy.

The 2016 activities report from the representative of “Walking Together” follows. A word of appreciation is given for being able to have a fulfilling year as we’ve had in the past 2 years, but also touches on the fact that there needs to be budget cuts for the 2017 activities.

The latter half of page 3 is a word from Sr. Shirahata. The rehabilitation for her knee pain is progressing, but has not been fully cured. However, she continues praying to return to Sierra Leone. Based on the report from Sr. Maria Luz of “Maria Ines Vocational Center”, she talks about how teachers and students are trying hard to live on

their own. The photo on page 4, is a snapshot of a student and Sr. Shirahata, when she visited Tamagawa Gakuen.

On page 5 are comments from supporters. Thank you for always sending us warm messages. It would also be great to receive messages from those reading the English summary as well. (We will do the translations.)

On the second half of page 5 are notices from the Headquarters.

Page 6 is a report from Tsubasa Horii, a 2nd year medical college student. Tsubasa  traveled to Sierra Leone this summer as a medical volunteer mainly working at the Mile 91 Clinic. While the medical environment in Sierra Leone is nothing compared to the medical environment in Japan, Tsubasa explains about what he learned from the doctor, sisters, and nurses. He also expresses his desire to someday be a doctor working in a similar medical environment.

Page 7 is a report from Chiemi Fujii, a JICA Health Project professional who works in West African countries. She talks about Sierra Leone after the end of the Ebola Virus during her visit as a volunteer. She reports how people recovering Ebola are getting work training and about the support the people are getting to prevent discrimination. The photo on page 7 are tents set up for taking temperature and washing hands to prevent an outbreak of Ebola.

The photo on the left column of page 8 is from Tsubasa Horii and on the right column is from Chiemi Fujii.

Top Left : (from right) Sr. Elisa Padilla, Sr. Yoshida, Tsubasa Horii.

Middle Left : Patients waiting for the clinic to open.

Bottom Left : Front row left is Doctor Sister, left standing is Tsubasa Horii, middle is a Japanese volunteer nurse, the 2 in the back are volunteers from Italy.

Top Right : Work training for those recovering from Ebola.

Middle Right : People bathing and washing clothes in a river near the border of Kenya. Calm days have finally returned.

Bottom Right : A wedding at a mosque in Sierra Leone. The bride in the middle is in attire showing her skin, but she is Christian. (the groom is Islamic) Chiemi is on the right in the front row.

 

Attached report

The left is a report from Sr. Elisa. She talks about how the donations from “Walking Together” in 2016 have been utilized in detail and expresses her thanks.

The right is a report from Sr. Yoshida, showing students studying hard to move on to the next grade. She also touches on what the recent city of Lunsar is like. With the influence of Ebola, an English mine was shut down causing the population to decrease from 36000 to 15000. She talks about how the shopping streets that were once crowded with people are now struggling with bad business conditions. With this, there are robberies and she worries this will impact the growth of children. She expresses her strong feelings to work for the education of the children there.

 

 

 

                    Representative of Walking Together

                                                                      Katsujiro Kanno

                    (Translator           Ayako Nokuo)
 

 

 

 

2016年8月30日火曜日

9月を迎えます

 ▼ 前回のブログ更新から1か月が過ぎてしまいました。8月中は、2016年度の決算報告や2017年度の予算案の立案など、9月17日に行われる“ともに歩む会”本部総会に向けての準備に追われながらの1か月でした。ルンサでは8月中は、OLGは夏休みとのことでしたが、この期間は毎年恒例になっているイタリアからのボランティア集団の受け入れなどのために、シスター吉田は相変わらずの超多忙で、その上、インターネットの不調のために、ほとんど連絡らしい連絡はいただくことができませんでした。しかし、9月に発行する“ともに歩む会”会報13号の原稿は何としても届いて欲しいと切に祈りながらの毎日です。
 こんな折り、ルンサで医療ボランティアをされた医学生の堀井翼さんからメールをいただきました。やはり、現地にいる間はメールが繋がらず、ルンギの空港についてようやくメールが通じたそうです。ルンギ空港と乗り換え空港のパリからのメールでしたが、とても元気で、素晴らしい経験をして来られたようすで、12月に発行する会報14号にその報告文を書くことを快諾してくださいました。更に今、ルンサでは奈良県出身の看護師さんがボランティア活動をしておられます。この方は、9月一杯現地にとどまられるそうですし、2月には女子大生2名の現地訪問も予定されています。また、数日前、会報5号に「シエラレオネの保健医療事情」を寄稿くださいました藤井千江美さんが、シエラレオネの近隣国ブルキナファソでのボランティア活動を終えて無事に帰国されたとのお知らせがあり、そこで得たエボラ終息後のシエラレオネの様子などの報告文を書いて送ってくださるそうです。これは、会報13号に間に合うと思います。それぞれ、ご期待ください。



        熱心に勉強に励むOLGの小学生

▼ 8月27日・28日には安倍総理が自らケニアのナイロビまで出向いて第6回アフリカ開発会議が開かれました。アフリカ54か国の首脳が集まったこの会で、安倍総理は、今後3年間で官民で総額3兆円規模をアフリカ開発の為に投じるとの方針を表明し、「日本が目指すアフリカは、産業化した強靭な、安定したアフリカだ。」と述べたそうです。
 「日本が目指すアフリカ」でいいのだろうかと、ふと疑問に思うのは私だけでしょうか?アフリカの人々にはアフリカの人々が目指す歩みがあり、その歩みに力強く寄り添う日本であって欲しいと思います。アジアの某大国が、大量の人材や資金をつぎ込んで、シエラレネでどんなふるまいをしているか、私どもはシスター吉田から聞いています。この某国をアフリカ開発の競争相手にするようなことは決してあって欲しくないと思います。
 去年の2月、政府はエボラ終息支援のためにと自衛隊の派遣を決めましたが、「隊員の感染リスクがある中で何故行くのか?」との批判を受けて、一度決めた自衛隊の派遣を取り止めた事実も思い出されます。その前にも、安倍総理は「エボラ出血熱対策に思い切った支援をします」と繰り返し述べておられました。遅まきではありましたが、あの自衛隊派遣を実施し、エボラの完全終息まで粘り強く現地で活動していたら、今回の安倍総理の発言は何倍もの重みを持ってアフリカの人々に受け止められたのではないでしょうか。3兆円もの資金を投じて行われる開発事業が、アフリカの人々の格差を一層広げるような結果にならないで、貧困にあえぐ人々の一歩前進に繋がるものとなるように願っています。国際情勢などには全く疎い私ですが、今、感じていることを述べさせていただきました。


▼ この1か月、私の心に深くのしかかっていることは、津久井やまゆり園での凄惨な事件のことです。この施設の元職員であったという容疑者を厳しく断罪し、再発防止策を講じるだけでは決して解決できない根の深い病根が存在し、私ども自身も少なからずそれに感染しているのではないでしょうか。
 聖書には次のような記事が載せられています。道で出会った生まれつきの盲人を見て、弟子たちが「彼が盲目に生まれついたのは誰の罪の故ですか?」と質問しましたが、その問いに対して主・イエスは「誰かが罪を犯したからではありません。神の業がこの人に現れるためです。」とお答えになりました。この「生まれつきの盲人」を「ハンディキャップを持った人」と置き換えてもいいのではないかと思います。
 数日前の新聞に、この事件に巻き込まれて辛くも一命を取り止めた方のお父様が「この子は私ども家族の大切な宝なのです。」と訴えておられる記事があり、胸痛む思いがしました。そして、この重い障害を持たれる方は、ご家族の宝だけではなく、私どもみんなの宝、国の宝でなければならないと切に思います。障がい者だけなく、病気の方、高齢の方・・・人間一人ひとりだれもが等しく宝なのだと思います。主イエスは「神の業が現れるためです」と言われましたが「神の業」とは「愛」なのですから。
 私どもは“ともに歩む会”という尊い名前を主からいただきました。この名前に恥じぬように、どのような人とも、ともに歩む思いを大切にしていきたいとの願いを新たにしています。
 この度のあまりにも痛ましい事件の犠牲になられた方々の上に、また、今でもその心身の傷が癒されていない多くの方々の上に、神様からの豊かな慰めがありますようにお祈りいたします。

                                     
                         菅野勝治郎
             

2016年7月26日火曜日

年度末が近づきました・匿名の方へ


 シスター吉田はシエラレオネに戻られても、相変わらず多忙な日々を過ごしておられるようで、現地のニュースはまだ入って来ていません。ただ、文部省からの通達で、この8月は全国の学校はすべて休校にすることになったそうです。
 エボラの再感染予防等のためではなく、1年間の学校閉鎖時の遅れを取り戻すために、特別日課で延長授業を続けて来ましたので、8月はゆっくり休ませようとの配慮からと思われます。
 
 
        元気いっぱいの幼稚園児たち
 
 シスター吉田からは、そのために、8月の給食支援費は送金しないで、来年度(9月分)に回して欲しいとの連絡がありました。
ともに歩む会としては、各月の給食実施日数に合わせて給食支援費を送金するのではなく、1年分の給食支援費用を12等分して毎月送るという方針にしていますので、予算通りに8月分も送りましょう、と伝えましたが、〝送らないで欲しい〟との事でした。
 
 7月分を送金する際に、〝現在、為替相場が円高ですので、8月分も一緒に送りたいと思うが今はそのお金がない・・・〟と伝えましたので、こちらの会計事情を察して9月分に回すようにと言われたのかもしれません。あるいは、8月分の給食支援費が入金されたことを知ると、「そのお金をこちらで使わせて欲しい」という先生方の要望が強くなるので、ストップして欲しいと言われたのかも知れません。5月に一時帰国された際の話でも、経済観念の薄い現地の人々(教職員も含めて)の手綱さばきに苦労しておられる様子をお聞きしました。
 
 そのような訳で、今年度の予算に上げられた送金計画は、お蔭様ですべて完了したことになります。
 
 これから、7月末の仮決算をもとにして、来年度の予算を立案する作業に入ります。9月17日の〝ともに歩む会・本部総会〟を経て、9月24日発行の会報13号にて詳しくご報告いたします。
 
 会報12号でもお知らせしましたが、9月17日開催の本部総会への出席を希望される方は、本部までお知らせください。支援者様どなたの参加も歓迎いたします。
 
 
<匿名の支援者様へ>
 
 今年度も多くの皆様のご支援のお蔭で、上記の様にとても祝福された支援活動を行うことができています。毎月、決まって送金してくださる方、会報の送付後に、同封の振込用紙を用いて送金してくださる方、1年に1回、まとめて送金してくださる方など様々です。
〝ともに歩む会〟では、会費は設定しておりません。お一人おひとりが、お気持ちに沿ったご支援を、できる時にしてくださることを願っています。
 しかし、支援金をお受けする度に感じることですが、「できるから」「ゆとりがあるから」と、送っていただいた支援金ではなく、すべてが信仰を持って、突き動かされる思いで、送り続けてくださっているご支援だということです。本当に感謝が溢れる思いです。
 
 このようなご支援金の中で、毎月、決まって匿名でお送りくださる方がおられます。消印から、およその地域は分かるのですが、どこのどなたかは、分かりません。会報はもとより領収証も、お礼の短報もお届けすることができません。
  私が願うのは、その方がこのブログをご覧になって、シエラレオネの状況等を把握しておられることです。匿名様に、この場を借りて御礼申し上げます。
 
 住所・氏名が分かっている方でも、その90%はお会いしたことはありません。それでも、こうしてともに歩み続けてくださる方々に、本部委員一同、そして、Sr.白幡、Sr.吉田共々、心より感謝申し上げます。
 
  また、未だご支援をいただいていない方でも、ご賛同いただければ、この支援の輪に加わってくださいますようにお願いいたします。

                                                                      菅野勝治郎
 

 

2016年6月27日月曜日

会報12号の追加記事(Sr.白幡の手紙)

 会報の12号を掲載しました。メニューバーの「会報」を開き、「会報12号」をダウンロードしてご覧になってください。

また、会報12号の英文要約とスペイン語要約もブログにアップしています。

 会報の編集後に、シスター白幡から下記のお便りをいただきました。会報の追加記事としてここに紹介いたします。

 
(前略) シスター吉田がシエラレオネに帰る時、どんなに一緒に飛んで行きたかったか、とても言葉では言い表せません。数日の間、神様のみ旨が成りますようにと自分に言い聞かせながらも、やっぱり気持ちを抑えることができませんでした。

昨日あちらの職業センターの校長であるシスター マリアルスからメールが届き、最近の様子がよくわかりました。とても嬉しく慰められましたので、シスターマリアルスからのメールを元にしながら、今のルンサの様子を紹介します。
 

                真剣なまなざしのOLG中学生
 

 
 エボラのために授業時間が長くなり、中学、高校、職業センターは午後3時にクラスが終わります。たまには昼休みを取りますが、あまり取れません。なぜなら、お昼の食事を片付けをすると、4時になってしまい、5時半から7時半までチャペルでお祈りをし、夕食を終えて自分の部屋に入るのは9時になってしまいます。そして就寝の前に翌日の準備と霊的読書の時間を取りますから、お互いにコミュニケーションを取るのがむずかしい時もあります。

 9月からは学校の時間割りは以前のようになると思います。今年はローマ教皇の定められた“慈しみの特別聖年”ですので水曜日のミサは午後3時からです。いつも忙しく走り回っているシスターたちの姿が目に浮かびます。

 

ルンサの修道院長であるシスターアダムセイ(シエラレオネ人)は、教会でミサの時に司教様や神父様が使われる聖衣(vestimentas sagradas ) を作っています。司教叙階、司祭叙階、助祭のためです。今わたしたちの修練院(若いシスターたちの養成の修道院)はギニアとの国境近くにあって、ルンサからはとても遠いし、毎日のミサを立ててくださる司祭が不在の場合もあります。それで空港のあるルンギという町に新しい修練院を建てる予定です。この土地はある方が寄付してくださったのですが、その修練院の建築費用の一部にするために、シスターは一生懸命聖衣を作って売っているのです。とても細かい、そしてデリケートな仕事で時間もかかりますが、神様と将来の若いシスターたちへの愛のために頑張っています。私も、まだシエラレオネにいた時はそのための絵を描くのを少しお手伝いしました。今、お手伝いできたらいいのですが・・・。

  職業センターでは食物科の生徒たちが学校内で食べ物を販売して良い利益を得ています。ヘアドレッサー科の学生は髪染めのほか、人工のヘアや人形などを作って売っています。洋裁科ではいくつかの学校の制服を縫って少しずつ収入を得ています。

職業センターは、まだ援助に頼っていることは事実ですが、彼女たち自身が学んで、決断をして、働いて自立する道を探っているところです。他の人がやってくれるのを待っているのでなく、自分たちの道を自分たちで開いて行こうとしています。この気運をシスターマリロスはとても喜んでいます。

 イタリア人のクリスチーナは、先生たちにプロジェクトを立ち上げることを教えています。エボラで親を失った子供たちへの援助、授業料を払えない生徒たちへの援助、ルンサの眼の不自由な人たちへの援助、妊娠をした10代の女の子たちへの援助などです。これらの課題の中で、どれが今一番自分が取り組むべきかを彼ら自身で考え、力を合わせて実践しようとしているのです。

マイル91の病院では、スペインからの支援のおかげで産婦人科の病棟がもうすぐ完成します。エボラが終わったので、今年も7月にはスペインから、8月にはイタリアから若いボランティアが来るそうです。

 

シスター吉田はグアダルーペ学園のとてつもなく大きい塀(今までは、針金だけでしたので簡単に壊され侵入されました)をセメントで作る工事や、遠くから通学する生徒や先生のための家の建築も手掛けています。あまりにも多忙で、体をこわさないかと心配です。日本から、皆さんでお祈りしましょう。

これで大体の様子がお分かりいただけたでしょうか。

 

 最近ある新聞でとても良いことを読んで、学ばされました。

感謝を伝える口、
 人の良い点を見る目、
 人の話をよく聞く耳、
 人を助ける手足、
 痛みを感じる心、
 を祈り求める聖年でありたい。

今年は猛暑だそうですね。どうぞ皆さまご自愛くださいますように。そしてこの小さい者のためにも引き続きお祈りくださいますようにお願いいたします。 

心からの感謝をこめて。            
                        6月11日  シスター白幡

 

buletin nr 12 resumen en espani


Boletin nr. 12

Apreciadas  Hermanas Misioneras

 

Muchas gracias por sus constantes oraciones para nuestro grupo

voluntario “Caminando Juntos”. Les enviamos el compendio en

espanol del Boletin nro 12.

Publicamos la reunion con las hermanas F.Yoshida y K.Shirahata

de la mision en Africa Sierra Leona.

La hermana F.Yoshida estuvo en Japon desde el 9 de abril hasta el 1 de Junio

Durante su estadia se organizo una reunion para escuchar sobre la situacion

actual de la mision en Africa, Sierra Leona.

 

Pag. 1 foto : la sonrisa de los ninos ,ha vuelto a verse en sus rostros –derecha arriba

           la hermana K.Shirahata, (abajo)  la hermana F.Yoshida

Pag 1 a Pag 5: informe sobre la reunion , primero unas palabras de condolencias

          para la prefectura de Kumamoto, que fue asolada por un terremoto.

          la hermana Shirahata ,comenzo la reunion con un saludo y agradecimiento

          luego la hermana Yoshida tomo la palabra.

Punos destacados de la exposicion de la hermana Yoshida.

1 )   Fiebre Ebola: actividades de la mision durante la epidemia.

       aunque hubo restricciones para salir a los pueblos, las hermanas

       y los sacerdotes , con la proteccion Divina, salieron hacia los poblados

       para entregar alimentos a las familias necesitadas

2)   Fiebre Ebola: despues de la epidemia: quedan gran cantidad de personas

      afectadas, que han dado a luz a criaturas con problemas en los ojos (vista)

      tambien ,los ninos que han perdido a sus padres (madre y padre) necesitan

      un apoyo espiritual,mental y emocional,para superar la perdida.

3)  La construccion de un dormitorio: para alojar a los huerfanos y los alumnos

     que caminan unas 4 horas desde su casa hasta la escuela de la mision, se esta

     trabajando con urgencia.

4) beca para los estudiantes que avanzan a la universidad.

    los egresados de la escuela secundaria de la mision , son sin duda, el futuro

    de la comunidad y del pais, actualmente algunos egresados ya estan trabajando

     en nuestras escuelas como docentes.

5) RC escuela para varones. el Rvdo Hermano Emmmanuel Sesay nos agradece

     la donacion destinada al comedor (alimentos)

6) problemas sociales, temas para el futuro

     “el dinero es lo mas importante” “con dinero se arregla todo” lamentablemebte

      esta es la mentalidad de la mayoria de los jovenes, la pobreza de la sociedad en

      general, es un tema para tratar, el gobierno no tiene un programa para erradicar

      la pobreza.

Pag 5 .  Comentario de los asistentes a la reunion : Profesor M. Sato, agradece a las

       hermanas la incansable labor para el desarrollo y bienestar de la comunidad

       de Lunsa, Sierra Leona.

 

Pag. 4 fotos de la reunion

 

Pag. 5 y 6  Mensaje de la hermana Shirahata, que ha estado a cargo del Jardin de

        Infantes Tamagawa Shirayuri, en Lunsa. La hermana Shirahata, por motivos

        de salud, tiene mal las rodillas, no puede regresar a su querida mision en Africa.

       acepta con humildad,los designios del Senor Padre y  expresa su agradecimiento

       a la hermana Emelda, con quien trabajo, y que ha quedado a cargo del Jardin de

       Infantes.

Pag 6 foto de la hermana Emelda ,abrazando a un nino.

 

Pag. 6 , segunda mitad, mensaje de nuestros colaboradores. visita de la hermana Yoshida

           a la escuela primaria Tamagawa , primera division. mensaje de los alumnos

Pag 8 ) derecha abajo, mensaje de la mision de Sierra Colorada Argentina. La hermana

          Silvia E> Gonzalez Uresti, Superiora Regional nos agradece,la donacion enviada ,que cubre una parte

          de la adquisicion de un vehiculo muy necesitado en esa zona .

 

Ultima pagina: informe de la comision central de “Caminando Juntos” agradecimiento a todos nuestros

colaboradores. fotos:hermana Yoshida ,visita a la escuela primaria Tamagawa. foto: asistentes a la

reunion  con las hermanas Yoshida Y hermana Shirahata.

 


Profesor Katsujiro Kanno

Representante de Caminando Jutnos       (version espanol Marta Tanaka)