2022年10月3日月曜日

会報37号を掲載。「2022年度を振り返って」

 ともに歩む会の会報37号を掲載しました。

上記のメニューバーの「会報」をクリックし、37号をダウンロードしてご覧になってください。

また、下記の文は、会報の別刷り記事として会報に挿入したものです。


 2022年度(2021年9月~2022年8月)を振り返って














   



                  ともに歩む会代表 菅野勝治郎


  コロナ禍・円安の中で

 826日に本年度最後のOLG校への支援金(6月・7月分の給食支援費とMI校多目的支援の一部)を送金しました。今までは、年度末には「予算通りにすべて送金することができました。」とご報告できたのですが、今年度はMI校多目的支援は100%送金できず45%の送金になってしまいました。また、RC男子校の給食支援は「予算のゆとりがある時は」という条件下の予算でしたが、今年は送金0円になってしまいました。

 OLG校への支援金送金額は合計1,055万円の予算に対して、送金総額は1,105万円ですから、総計では予算を超えて送金することができました。なぜ、MI校多目的支援が全額送れなかったかと言いますと、今年度後半になってからの急激な円安の為替相場のためです。

去年の9月には、5,400ドルの給食費を、608,310円で送金できました。ところが、今年の6月に5,400ドルの給食費を送る際には729,702円を要したのです。

 決算表で支援金送金額がどれも予算額を超えた送金になっているのは、円安のためです。

 

 支援金の入金額は1,235万円の予算に対して入金実績は1,163万円でした。計算すれば94.2%の達成率と言えるのでしょうが、いつ終わるとも分からないコロナ禍の中で、これだけの貴い支援金をお届けくださる皆様にはただただ感謝するばかりです。120%の達成率であったと実感しています。何の返礼品も無く、感謝状もなく、粗末な用紙に稚拙な文字で書かれた領収証しかお届けできませんが、すべてを見ておられる主が豊かに報いてくださいますようにお祈りいたします。

 現在、355名の個人と91の団体が支援者名簿に記載されており、本年度、新たに支援の輪に加わってくださった方は16名と1つの団体でした。1年間のご支援とお祈り、本当にありがとうございました。

 

  シスター白幡刺繍支援について

 22年度は“ともに歩む会”としては、年度末に5年ぶりにシスター白幡をお迎えできたこと以外には特に大きな出来事等はありませんでした。その中で、本部スタッフが力を注いだのはシスター白幡が手作りされた刺繍を縫い込んだトートバックやポーチ、トレイなどの作品を頒布することでした。コロナ自粛のために、教会や幼稚園等のバザー会場をお借りしての頒布会はできませんでしたので、ともに歩む会のウェブサイトを利用しての通販型頒布だけでした。そのため大量の頒布はできませんでしたが79,700円の売り上げを得ることができました。これらはすべて「刺繍支援金」として入金し、シスター白幡がクリスマスに幼稚園の男の子たちにプレゼントするおもちゃの購入費用等に当てられます。

 ぽるぼろんの会の皆さまなど、刺繍作品の製品化にご協力くださった皆様に心より感謝いたします。購入いただいた方々からの「予想以上に素晴らしいバッグ、ありがとうございます。」等の声を多数いただき感謝しています。

会報を発行する度に、刺繍作品のチラシ(カタログ)も更新してウェブサイトに掲載しますので、今後ともよろしくお願いいたします。<このブログの下に「刺繍作品のチラシ」が掲載されています。>

 

  政府からの給食用食糧配給について

 21年度の途中から給食用の米や豆・油などが政府から配給されるようになり、22年度も継続されるとのことでした。そこで、現地とも相談しながら今年度は1か月の給食支援費を5,400ドルにしました。(昨年度までは7,000ドル)

 しかし、政府からは何の連絡も無く、22年度は一度も食糧配給は無く、今後、再開の見込みも無いと思い込んでおりました。ところが、現地の会計主任のシスターエスメラルダからの「年度財務報告」で、不規則ではあるが、政府からの食糧配給が行われていたことが明らかになりました。

 そして、「ドル高は、こちらに取りましては有利な面もあります。ですから、給食支援費は今年と同額でも何とかやっていけます」との連絡をいただきました。そして、今までは月額5,400ドルに合わせてそれに見合う円を送金していましたが、為替相場が不安定ですので給食費は月額70万円を固定し、円建てで送金することにしました。現地でも理解してくれています。

 

  2023年度の予算等について

 多目的支援と教育支援は従来はOLG校とMI校それぞれに送金していましたが、23年度は両校合わせての送金にします。その上で、多目的支援は100万円にします。教育支援・奨学金は150万円にします。既にこの奨学金を当てにして大学へ進学している者もいますので、これはあまり減額できません。またこれには、幼稚園児への教育支援費も含まれます。

 

  “ともに歩む会”の今後について★★

 “ともに歩む会”は、活動10年目を迎えます。本部委員会では、この1年間をかけてともに歩む会の今後をどのように運営していくべきかの検討を重ねてきました。

9年前、「今、シエラレオネの子ども達を見放さないで欲しい。もうしばらく助けてあげて欲しい」

という故シスター根岸の願いを受けて、大慌てで立ち上げた“ともに歩む会”でした。このような組織を預かるのには不慣れな者ばかりの私どもでしたが、全国の支援者の皆様の篤い祈りに支えられ、感謝! 感謝!の年を重ねることができました。

しかし、5年目を過ぎた頃から、いつまでこの活動を続けることができるだろうか・・・という不安の声が聞かれるようにもなりました。その原因は高齢化の壁です。この会を支えて下さる支援者の多くがシスター根岸やシスター白幡と同年代かそれ以上の方々で、毎年何名かの方から「高齢により支援が続けられなくなりました・・・」というようなお便りもいただいています。代表も口では「まだまだ大丈夫・・・」と言ってはいますが、いつ病に倒れてもおかしくない年齢になりました。

 このような状況の中で、私どもが一致して思いましたことは、“シスター白幡やシスター吉田が現地で頑張っておられる間は、可能な限り今のような支援活動を続けたい”ということでした。

もし、それがどうしてもできない状況に陥った場合は、宣教クララ会の日本地区長に相談したいと考えています。

支援を続けることが可能な方にはクララ会日本地区長に支援金を送っていただき、地区長から現地に送金していただくようなことが可能かどうか、時間をかけて相談させていただきたいと考えています。

 723日に、帰国中のシスター白幡を本部に招いて、シスターのお話をお聞きする機会を持つことができました。この問題についてもシスターの率直なご意見をお聞きすることができました(会報5ページ~を参照)。その中でシスターは次のように述べられました。

「もしかすると、支援が無くなることがあるかもしれませんが、それはそれでいいんです。それは神様がご存知のことですから。」

 神様はいつも私どもに最善をなしてくださるという絶対的な信頼をもって生きておられるシスターの信仰に圧倒される思いです。

 私どもは、これからもシエラレオネの子ども達とともに歩むことを望みますが、シエラレオネの人々が自立できるようになることが一番の願いでもあります。そのタイミングの判断は神様にお任せし、私どもは今できる支援活動に精一杯取り組んで行きたいと願っています。また、今後につきましては、支援者の皆様のご意見も大切にしていきたいと考えています。どうぞいつでもご意見お寄せ下さい。今後ともよろしくお願いいたします。

   おわりに

 シエラレオネのコロナウイルスは今でも大暴れしていないようです。このままパンデミックの収束を迎えられるよう祈ります。そして、次の切なる願いは、シスター吉田のお話を聞く会が実現することです。

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<シスター白幡刺繍支援チラシ>

ここに紹介するトートバックの刺繍は、シスター白幡がこの度の一時帰国に際して新たに制作してご持参くださったものです。値段はどれも一つ2000円です。売り上げは、全額シスターが子ども達へのクリスマスプレゼントを購入するための資金としてお届けします。

 購入を希望される方は、希望の品のNO.をともに歩む会の本部まで、メールか電話かでお知らせください。 

E-mail:tomoniayumukai@kpd.biglobe.ne.jp 

 電話:044-988-2729

<NO.1は売り切れです。>