シスター白幡は24日に成田を出発し、無事にルンサに戻られました。去る3月12日、大和市にあるICA(インターナショナル
カルバリー アカデミー)というチャーチスクールを訪問し、子どもたちの質問に答えてくださいました。
そのQ&Aの記録を紹介します。
そのQ&Aの記録を紹介します。
ICAの子どもと談笑するSr.白幡
司会(岡村校長);最初に、シエラレオネの学校のことを紹介してくださいますか?
Sr.白幡:シスターたちが、初めてシエラレオネに入った頃は、シエラレオネでは女子の教育ということは全く考えられていませんでした。シスター達が町や村の一軒一軒を回って女の子を学校に入れるように勧めて歩きました。女の子にも教育が必要なことを説明して歩いて、30名ぐらいの子どもを集めることができました。それが今は、その頃の子どもの子ども、さらにその子どもも来るようになって、幼稚園から小学・中学・高等学校、職業センターまで合わせてだいたい2,500名の生徒が学んでいます。
4年女子:どうしてシエラレオネに行ったんですか?
Sr.白幡:1960年、初めてシエラレオネに行かれた4人のシスターの内の一人が病気になり、1年半でお国に帰ることになりました。夏休み中だった私たちの大学を訪ねてシエラレオネの話をしてくださいました。私は、シエラレオネの名前も知りませんでしたが、今から50年前ですけれども、子ども達がとても貧しくて、食べる物も無く、幼くして亡くなる人も多いことを聞きました。私の父は医者で、私は何の苦労もなく生きてきましたが、これでいいのだろうかと悩みました。そして、私もアフリカに行って、貧しい子どものために働きたいという思いが強くなり、山の手線の中などでアフリカから来たと思われる人に出会うと、とてもドキドキして話しかけたりしました。そのころ、アフリカに行く日本人はいませんでしたから、クララ会に入るのが唯一の方法と思い、クララ会のシスターに志願しました。クララ会に入れていただいてすぐに「アフリカに行きたいです」と志願しましたが、総長から「あなたはまず、聖なる修練女にならなければなりません」と言われて、7年間、修練に励みました。早くアフリカに行きたいと思い続けましたが、やはりその修練はとても大事でした。1974年に初めてアフリカに行けた時はとても嬉しかったです。
6年男子:日本に戻りたいと思ったことはありますか?
Sr.白幡:ありません。でも、他の国から来たシスターたちが7年か8年に一回、休暇として帰ることを見ていて、やはり家族のためには何年かに1回は帰るべきだと思いました。
自分から帰りたいとは思いませんでした。向こうで神様のために働くことが喜びでした。
4年男子:ミニストリーの中で、一番大切にしていることはなんですか?
Sr.白幡:私は幼稚園の責任を持っています。ほとんどはイスラム教の家庭の子ども達ですけれども、神様の存在をいつも考えるように子どもと接しています。どんな時も神様が見ておられるし、必要なものはすべて神様が与えてくださることを気づかせていきたいと思っています。
5年女子:今、シエラレオネ共和国はどういう状況ですか?
Sr.白幡:去年の5月くらいから、ギニアから入ってきたエボラが広まって、最近は、新たな感染者は少なくなってきています。前は、1週間に1,000人ぐらいの感染者が出ましたが、今は、100人以下になったそうです。エンディングが見えてきたという感じです。しかし、やはり0にならないと危険ですから、学校もまだ閉鎖されたままです。
司会:今、生徒さん達に会う機会と言うのはあるのですか?
Sr.白幡:子ども達が教会に来てくれれば会う事ができますし、道で会うこともありますが家庭訪問はできません。
クリスチャンの大統領は「こうなったら、神さまに頼るしかありません。」と言って、断食をして祈る日を決めて実行したりしたこともありました。幼稚園の子ども達も何名か亡くなっています。
高2年男子:世界のすべては、神様のご計画で進められていると考えた場合、神様は、どのようなことをなさりたくて、このような悲劇的な病を流行らせていると思われますか?
Sr.白幡:人間の罪のためかなと思うこともありますが、悲しく辛い事も含めて、神様はすべて、私たちの善のために働いてくださっているということに信頼し、希望を持って進んで行きたいと思います。
4年男子:好きな御言葉はなんですか?
Sr.白幡:聖パウロの書かれた、コリント人への手紙の13章です。今朝、カルバリーチャペルの礼拝でも読まれ、感動を新たにしました。
高3女子:シスターはどうしてアフリカの人を自分の身を犠牲にしてまで愛しているのですか?
Sr.白幡:アフリカの人も神様の子どもで一緒です。アジアの人もアフリカの人も皆兄弟です。どうして好きですか、と聞かれたら、一般的にアフリカの人はとても明るくて、オープンです。本当に分かち合う心が強いです。それは教えられます。
司会:アフリカに対する使命感というのは特別におありなのですか?60年にアフリカ行きの強い迫りを感じられて、それ以後、その使命感には変化はおありなのですか?
Sr.白幡:私どもは宣教女ですから、神様の望まれる所ならどこへでも行きますけれども、やはりアフリカで神様にお仕えすることを使命として感じます。
高2男子:エボラに罹ることを恐れたことはありますか?そして、もしエボラ出血熱と診断されたらどう反応しますか?
Sr.白幡:怖いと思ったことはありません。前の戦争中も怖いと思ったことはありませんでした。神様が絶対守ってくださると信じているから怖いとは思いません。
司会:勝利の信仰ですね。今日、私どももこれを学ばせていただいて感謝です。
❍ 会報の7号を掲載しました。右の「会報」のページをクリックしてご覧になってください。