2020年9月29日火曜日

会報29号を掲載 ・2020年度を振り返って

ともに歩む会 会報 29号を掲載しました。上のメニューバーの「会報」を開いて 会報29号をダウンロードしてご覧になってください。  会報には、別刷りで会計報告と2020年度の総括文が挿入されています。総会の承認 を得てからの公表になるので、別ずりで対応させていただきます。  下記は、「コロナ禍の中で」という題で書かれた代表による総括報告です。ご一読 ください。  最後に、その後に得られた情報を「追伸」として挿入しました。それぞれご一読く ださい。

                                          代表  コロナ禍の中で

“・・・奇跡という言葉は安易に使えるものではないと思いますが、私どもの実感な のです。今年度も、特に6月以降、最後の2か月間は感激の連続の日々でした。沢山の 支援金を寄せていただいた驚きばかりではなく、それは私どもが「できれば、7月中 (年度中)にこれだけは送金したい。」と願っていた数字に合わせたような額が7月末 に満たされたことです。本当に感謝でした。”

 上記の文は、昨年「19年度を振り返って」に私が書いた文のコピーです。 20年度においても、全く同様の年度末を迎えることができました。しかし、その内容 に関しては大きなちがいもありました。遠い中国・武漢の話と思っておりました新型 コロロナウイルスの感染拡大がどのように私たちの身近な大問題となったかについて は、改めて書くには及ばないと思います。そして、3月頃からの経済悪化を見まして も、今まで通りの支援活動は不可能であることは明らかだと思われました。ですから 、支援金の送金が目標に届かないこともやむを得ないことだし、シエラレオネの皆さ んもそれは理解してくださると思いました。 そこで、3月以降、送金の度に今年は今まで以上に厳しい状況であることも伝え続け ました。

 そのような中、恐れていた新型コロナウイルスの感染拡大がアフリカにも及び、6 月の会報28号でのアドリアナ地区長からの緊急報告が掲載されました。 今でも毎日新たな感染者の数がニュースになり、収束の気配が見られない不安の中に いますが、シエラレオネの人々の悲惨な状況を考えると「コロナ禍だから、支援金送 金の減額も仕方がないことだ」と言える状況ではないとの思いも強くなりました。

 支援者の皆様にも同じ思い、否、私ども以上にその思いを強くしてくださったよう に支援金が続きました。本当にありがとうございました。今年、新たに支援の輪に加 わってくださった方が2団体と14名おられたことも感謝でした。

 前文が長くなってしまいましたが、2020 年度は予算に計上しました支援金はすべ て送金することができました。 支援金入金額は予算よりも1割程少ない数字でしたが、昨年度からの繰越金が予備費と して確保してあった事も幸いでした。詳しくは、会計決算報告の方で説明させていただ きます。

 尚、支援金送金目標が100%達成できたということは、十分な支援ができたというこ とではないことも忘れてはならないと考えています。

  支援物資の輸送について

   支援金送金と共に、私どもが力を入れた支援活動に支援物資の輸送があります。こ れは、3年越しの活動でしたが、予定したコンテナの提供が叶わず、国際郵便の船便 での輸送を行いました。今年の2月頃までには、約100箱の荷物を船便用に詰め替えて 少しずつすべて発送しました。3月初めに2個の荷物が現地に届いたとの連絡がありま したが、その後、コロナ禍にぶつかってしまい、シエラレオネの空港は完全閉鎖、港 もそれに合わせて閉鎖となってしまいました。それ以後は連絡がありません。こちら の郵便局で検索してもらうと、去年9月に送った32個の荷物のうち、19個はお届け済 み、との結果でした。そして、今年の1月2月に送った荷物56個は詳細不明で、1個だ け、南アフリカ・ダーバンの港で陸揚げされたとの記録がありました。また、「配達 不能」で戻された荷物も2個ありました。その理由は全くわかりません。上記の様子 をSr. 白幡にお知らせすると「こちらの郵便局も長いこと閉鎖されているので、今は 確認のしようがない」とのことでした。 「これが届いたら、シスター方や現地の人々がどれほど喜ばれるか・・・」と思うよ うな品々ばかりでしたので、コロナで麻痺した輸送経路が回復し、早く現地に届くよ うにと願い祈っています。

 なお、このような状況ですので、本部にて支援物資を集めて送る活動は、しばらく は休止させていただきます。

会報の充実

 今年1年間を振り返った時、感謝したいこととして、年間4回お届けする“ともに歩 む会”会報の充実をあげたいと思います。今年度はアドリアナ地区長が3回にわたっ て現地の状況を寄せて下さり、現地と“ともに歩む会”の絆を一層強くして下さいまし た。

 また、今年に限ったことではありませんが、現地を訪問された方々からの貴重な報告文を続いて掲載でき、会報のレベルを上げていただいたことも感謝なことでした。

 支援者の皆さんからの要望も多かった現場の先生方や奨学生などの声も少しずつ寄 せていただくことができました。今後の更なる充実を期待したいと思います。 本部委員がリレーでお届けした活動の記録も新しい発見が多く、“支援者とともに 歩む会”にふさわしい紙面になりました。願わくは、このバトンを支援者の皆様にも 引き継いていただきたいと思います。支援歴の長短を問わず、この活動を通して感じ ておられることなど、お寄せいただければありがたいです。 毎号に掲載される“支援者の皆様からの声”欄の充実も、私どもの大きな喜びであ り力になっています。寄せていただいたお便りの一部しか掲載できず、申し訳ありま せん。 さて、会報のメインの記事は何と言ってもシスター白幡からのお便りです。シスタ ーは、原稿が遅れることは絶対にありません。お病気の時でも、ご多忙な時でも、必 ず締め切りよりもかなり早めに原稿を送ってくださいます。シスター白幡が信仰の赴 くままに、率直に現地の様子を書いてくださいますから、誰の心にも響くのだと思い ます。 これからも会報への応援をよろしくお願いします。

お祈りください。

 6月末、会報28号にお元気そうな2枚の写真が掲載されたシスター吉田は、丁度その頃 頃、体調が悪くなり、フリータウンの病院に救急搬送されました。そして、その病院 で、“なるべく早く日本に帰って手術を受ける事を勧める”との診断が下されたそう です。あの時期ですから搭乗券の手配など困難を極めたようですが、多くの方々の協 力を得て7月3日に羽田空港に到着し、手配の救急車で病院に直行されました。

 その後、検査や予備的治療を重ねておられましたが、丁度1か月後の8月4日に大腸 の手術が無事に済んだとの知らせをシスター鴨井地区長よりいただき、続いて8月14 日に無事に退院されたとの知らせもいただきました。

 現在は修道院で術後のリハビリに励んでおられるそうですが、すっかり良くなられ るまで、ゆっくりと養生していただきたいと思います。そのためにも、お見舞い等は 控えて欲しいとシスター鴨井は願っておられます。全国の支援者の皆様のお祈りを心 からお願いいたします。

2021年度に向けて

  2021年度は2020年度の実績を踏襲した予算にしました。言うまでもなく、21年度もか なり無理を承知の予算案になります。しかし、現地の過酷な貧しさは、今の支援でも 、まだ十分と言えるものではありません。

 20年度も日本各地で自然災害が多発した年でもありましたし、コロナ禍は最大の災 害でこれからも人々の生活を苦しめます。

 このような中での支援活動であることを十分に意識し、現地の実情をしっかりと把握してより有効な支援活動にしていきたいと願っています。

 皆さまからお寄せいただく沢山のお力添えを十分に受け止めきれず、失礼している ことがありましたらお許しください。主が皆様のご支援に豊かに報いてくださいますようにお祈りします。どうか21年度も、20年度同様にお支えくださいますようにお願 いいたします。

会報29号 追伸     (2020.9.26)

★緊急帰国して大腸の手術を受けたシスター吉田のその後

 シスター吉田は、術後1ヶ月の外来受診で「他に転移もなく少しずつ回復している」 との診断だったと、クララ会のシスター鴨居地区長からメールがありました。神様と 皆様方のお祈りのおかげと感謝していること、コロナのこともありお会いできないが 、お一人おひとりに心より感謝しているとも記されていました。 早くお元気になるよう静かに見守り、快復を祈りましょう!

★シスター白幡の体調のことなど

 シスター白幡は、チフスやマラリアのため8月はお具合が悪く、入院や静養の日々 を過ごされ9月1日にルンサに戻られたことを喜んでおられます。幼稚園と小学校は9 月15日から、中高は10月1日から始まるそうです。しかし「高齢なのでコロナが終息 するまで学校へは行かない方がよい」と地区長に言われ、刺繍やお人形作りをして過 しておられるそうです。更なる快復をお祈りくさい。

★支援物資が届き始めたこと

 コロナのため港や郵便局が封鎖され発送した支援物資の行方を心配していましたが 、9月15日に17個の荷物を受け取ったと連絡をいただきました。「ルンギにも着いてい るから近いうちにまた届く」と郵便局で言われたそうです。届いた衣類などは4~5種 類ずつ袋詰めしクリスマスに村の子どもに配れるよう準備し、バッグ類は先生方にく じ引きで配る準備をしているそうです。