2016年4月17日日曜日

Sr.白幡・Sr.吉田を囲む会


九州地方の大震災、謹んでお見舞い申し上げます。


416日に、東京近辺の支援者に呼びかけて、一時帰国されたシスター吉田と、修道院で療養中のシスター白幡を囲む会を開催しました。会場いっぱいの30名ほどの集いになりましたが、会のはじめに九州地方の皆様の平安を願って黙祷を捧げ、被災地の一日も早い復旧を祈りました。

 

 囲む会はシスター白幡のお話から始まりましたが、シス

ター白幡は「私もシエラレオネの現状を沢山聞きたいか

ら・・・」と、早々にマイクをシスター吉田に渡されまし

た。
 
                         
                              挨拶をされるシスター白幡

 次のシスター吉田の話を聞きながら私は、「恐れてはなら

ない。おののいてはならない。強く、雄々しくあれ・・・」

という聖書の言葉を思い浮かべてしまいました。現地の事は

その都度、会報の原稿等でお聞きしていたつもりですが、や

はり、ご本人の声を通して聞く話は迫力が違いました。

 
 カディアツさんのような“エボラ孤児”に対して国からの支

援はあるのか?との問いには「政府ねえ、政府は口では『全

国の学校に給食を実施する』などと約束しましたが、未だ、

鍋一つ届けて来ない・・・」ということで、政府によるエボ

ラ孤児支援などは全く期待できる状況ではないことを語られ

ました。

 カディアツさんは悲しみを乗り越えて、大学進学に向けて

勉強を始めたとのことですが、彼女の弟は、ニコニコはして

いるが全く声を出せない子になってしまった、との話には胸

が痛みました。そして、カディアツさん同様のエボラ孤児が

OLG学園に10名いるそうです。また、エボラのために父親

などの保護者を亡くしてしまった子も何十名かいるし、朝4

時に家を出て8時の始業に間に合うように歩いて来る子もか

なりいる。その子らのための寄宿舎を建てる計画も立ててい

るそうです。

また、エボラによる死者は3095人で、エボラから生還でき

た人は4005人。助かった人の方が多いのは嬉しいことです

が、エボラからの生還者の赤ちゃんの、かなりの割合の子

が視覚に障がいのあることが大きな問題になっているそう

です。

今日、お聞きしたばかりの話を脈略なく、特に印象に残っ

たことのいくつかを書かせていただきました。詳しくは、

会報の12号で報告いたします。
 

          話をされるシスター吉田
 

今日の集いにはシスター白幡の麻布教会の青年会時代のお

仲間や、聖心女子大の同級生の方々がそれぞれグループで

参加してくださいました。シスター白幡の底抜けに明るい

笑顔の元は、この生涯を通しての信仰の仲間に恵まれてい

ることにあるのではないかと思わされました。

“ともに歩む会”では、クララ修道会のご了解も得て、シス

ター白幡に“顧問”就任をお願いしました。

 もう一つ、嬉しいことがありました。若い医学生の方が

「北海道の川嶋先生の紹介でこの会に出席した。シエラレオ

ネを訪問したいと思っている。」とのことでした。

                            (菅野勝治郎)
 
 
       囲む会を終えて、修道院の玄関先で