11月1日は“ともに歩む会”の生みの親でもある、シスター根岸美智子の帰天記念日でした。前日の10月31日に、7名の参加で“ともに歩む会”としての墓参会を行いました。
シスター根岸の笑顔の写真に励まされながらの2年間でしたが、恐らくシスターも驚かれたのではないかと思われるほど恵まれた“ともに歩む会”の2年間であったことを、墓前に報告しました。
膝痛のリハビリも順調に進んでおられる様子の、シスター白幡もご参加くださり、お祈りを捧げてくださいました。30年間以上にわたって、シエラレオネにて苦楽を共にされたシスターのお祈りの言葉一つひとつが、私どもの心に染み入りました。
インターネットでWHOの報告を見ますと、10月中はシエラレオネではエボラ出血熱の新たな感染者は出ていませんが、隣国リビアではまだ数名の感染者が断続的に出ているようで、安心できません。
前のブログでは、エボラ治癒者の男性の体液にかなり長期にわたってエボラ出血熱ウイルスの遺伝子が残ることが確認され、性感染症としての恐怖が生まれていることを書きましたが、その後のシスター吉田のメールによりますと、エボラ治癒者を親に持つ子どもが、盲目で生まれるケースがとても多いことが新たな問題として浮上しているそうです。
また、ノーベル賞受賞者の大村博士が開発された「河川盲目症」の治療薬「イベルメクチン」がシエラレオネではどのように生かされているかとの質問に、シスター吉田から次のようなメールをいただきました。
「ノーベル賞の治療薬開発者が日本人と知った時は、私もびっくりしました。70年代に、WHOがこの治療薬の配布をしたそうですが、その後はどうなっているのでしょう?。
シスター・ベアトリスが、この寄生虫にやられ、今治療していますが、この治療薬はかなり高額です。一般の人は、何かおかしくても、まず病院には行きませんし、それに地方の病院では、恐らく見つからないでしょう。シスター・ベアトリスの場合、もう数年続いていて、どんな治療をしても一向に良くならず、シスターの弟が、製薬会社に勤めていますので、知り合いの検査技師を紹介してもらい、初めて分かったわけです。こんな具合ですので、WHOなりがしっかりと働かないと、この治療薬も宝の持ち腐れになってしまいます。アフリカでは、継続が一番の問題です。」
未だ、シスター吉田とのメールの交信状況は改善されず、十分な情報は得られませんが、シスター・ベアトリスはOLG出身のシスターで、これからのOLG校を背負って行くシスターとして期待されている方です。私どもで力になれることはないか、探ってみようと考えています。
2016年度になって㋈~11月と3か月、給食支援費を送金しました。また、一番急を要する「エボラ孤児支援金」と「OLG校教育支援・奨学金」を送金しました。2015年度からの繰越金がありましたので、このような送金ができました。感謝です。
“ともに歩む会”のウェブサイトのページビュー数が10月末で3万回を越えました。開設以来20か月でこれだけ多くの方に見ていただいていることを感謝すると共に、大きな責任も感じています。こちらから発信する情報に質問やご意見等がありましたら、是非お知らせください。右の「お問い合わせ」のページからお入りいただくと便利です。
(菅野勝治郎)