“ともに歩む会”では、毎月の給食支援費をその月の内に現地に届けることを第一の使命と自覚しています。先月は4月20日に給食支援費に医療支援費を加えて7,900ドルを送金できました。しかし、残念ながら5月分の給食支援費を5月中に送金できる見込みはありません。海外送金の場合、2週間前にはその資金を口座に振り込むように”と銀行から指示されているのですが、まだ満たされていないからです。
この給食が1日の食事のすべてという子どもも多い
今年度は、給食支援費として月額60万円(5,400ドル)を予算としました。ところが最近の円安相場により、予定の5,400ドルを送金するのには約70万円が必要になってしまったのです。新聞等でも報じられている通り、特にアフリカでは穀物の価格が高騰しています。ですから、60万円の予算にしたがって送金という訳にはいきません。少し遅れてでも5,400ドル(約70万円)の送金は維持したいと考えています。
現地では昨年度後半から政府から給食用の食糧が配給されるようになったため、今年度は給食支援の月額予算を減額したのですが、今年度は政府からの食糧配給が一度も実施されず、シスター方は給食維持のために少しでも安価な食材を求めて買い出しに奮闘している様子です。アドリアナ地区長に、政府からの食糧配給の見通しを問いましたら、 “私どもは政府に何度も要望を出しましたが、政府には善意はあっても結局資源がないのです。このような困難な状況は世界中にありますが、シエラレオネの状況は、他の国が通過する状況よりも困難なように見えます” との返事がありました。
物価の高騰と物不足は相当厳しい状況がうかがわれます。フリータウンにある銀行に行くのには車で2時間ほどはかかり、燃料の高騰で車の手配などにも多くの費用と労力を要します。来年度は送金を何ヶ月分かまとめた方が良いのではないかと相談しています。
コロナ禍に加えてウクライナ戦争による影響などにより、日本の経済も苦しい日々が続きますが、シエラレオネの厳しさは私どもの想像以上であるように思われます。
アドリアナ地区長は次のように述べています。 “私どものミッションのために、多大なご尽力をいただき、誠にありがとうございます。今は困難な時期であることは承知しておりますし、理解しております。神の摂理が私たちを助けてくれるでしょう。”
今こそ、シエラレオネとともに、シスターとともに、支援者とともに歩んでいきたいと願います。 (菅野勝治郎)