2015年6月29日月曜日

エボラ出血熱の終息状況


会報の8号を掲載してから早くも1か月が過ぎました。
再開したOLG学園の様子などをお知らせしたいと願い続けておりますが、シスター吉田からのメールは今までになく少なくなっています。本日、しばらくぶりで頂いた数行のメールによりますと、コンピュータの調子がよくないことに合わせて、インターネットの接続が極めて悪いことが原因だそうです。でも、愛知ボランティアセンターがコンテナで送ってくださった4000食の非常食や水などの支援物資が無事に到着したことや、6・7月分の給食支援費が届いたことなどは確認できています。
 
 
 そのような訳で、私の方で把握しているエボラ出血熱終息
の状況などをお知らせいたします。

WHOが毎週発表するシエラレオネとギニアにおけるエボラ出血熱の新たな感染者数を見ますと、4月以降は両国とも横ばい状態で、シエラレオネでは5月中は新たな感染者数が1けたの週が続きましたが、6月になりまた毎週10名を超えるようになりました。

また、発生している地域は、ギニアとの国境近くに集中しているようで、両国が連携してエボラ出血熱の撲滅に取り組むことが急務中の急務と思われます。もちろん両国政府は先刻承知のことでしょうが・・・。
エボラの終息宣言は新たな感染者数がゼロになって6週間後に出されるそうですから、シエラレオネのエボラ終息宣言は夏を過ぎてからになるのでしょうか。「九十九里をもって百里の半ばとする。」の諺通りだと思います。こちらからは、祈って応援することしかできません。

一足先に終息宣言を出すことができたリベリアでは、エボラ熱からの生還者に対する差別が大きな社会問題になっているとの報道も目にしました。広島・長崎の原爆投下後には、被爆者はその後の差別に苦しみ続けられたとのテレビ番組にも心痛む思いがしています。会報8号に載っているシスター吉田の報告によりますと、OLGとマリアイネスの中高生で少なくても10名のエボラからの生還者がおり、そのすべてが両親をエボラで亡くして孤児となっているということでした。

この生徒たちの心のケア、経済的な支援等も大きな課題になっていると思われます。すべてに主の助けがあり、マイナスをプラスに転じていけるように祈り続けたいと思います。                                                                  (菅野勝治郎)