会報45号を掲載しました。上のメニューバーの「会報」をクリックし、45号をダウンロードしてご覧になってください。また、この会報には別刷り資料として、2024年度の会計報告や代表からの「2024年度を振り返って」が挿入しされています。ここで「2024年度を振り返って」を紹介します。
2024 年度(23 年9月~24 年8月)を振り返って
ともに歩む会代表 菅野勝治郎
初心を忘れずに
昨年は、“ともに歩む会”の設立10周年を感謝し、今年は11年目の年でした。新しい年度の予算以外には特別に年度目標などは設けずに、愚直に一歩一歩、シエラレオネの子ども達とともに、シスター方とともに、支援者の皆様とともに歩んだ1年間でした。そして、その歩みは今までになく重いものであったように実感しています。その最大の要因は、シスター白幡の体調が勝れず、2月の初めからずっとマイル91クリニックでの療養生活を続けておられることにあります。主な病状は胃腸の不調と腰の痛みのようです。何も食べられない、食べても直ぐに戻してしまう、下痢が続く・・・というようなことのようで、8月には首都フリータウンの専門医に診てもらい、胃カメラによる検査では特に異常は無かったそうです。そんな中で、シスター白幡からの便りには、“シスターアドリアナ(前地区長)がとても親切に看護してくださるので、苦しさに耐えることができます。感謝します。”と記されています。
シスター白幡の入院と時を同じくして、シスター白幡を直接お世話くださる幼稚園長のシスターエスメラルダが病気療養のために母国メキシコに帰られ、そこで新たな病気が見つかって手術を繰り返しておられるようで、母国での療養生活が続いています。シスター白幡は「シスターエスメラルダが戻って来てくれれば、私も一緒にルンサに戻れる」と楽しみに待っています。その日が1日も早く来ることを祈り待ちたいと思います。
この間、シスター白幡の体調とともに不調であったのがシスター白幡のコンピュータです。何度か、コンピュータの調子が悪い、直してもらっても直ぐに使えなくなる、日本からコンピュータを送って欲しいと要望がありました。まったくメールのやりとりができなくなった訳ではなく、時々、短いメールをいただきますが、ローマ字表記と英文、日本文などが混じった文で100%は読み解くことができないのが実情です。私どもとしても、シスター白幡からのメールが途絶えては活動が立ち行かなくなりますので、何とかお届けしたいと願っていました。船便はストップしており、航空便でも確かに届く当てがありませんので困っていましたが、現地で農業技術の指導に携わっておられる君島崇様が、来春携行くださると申し出てくださいました。
シエラレオネで使うのに、どのようなコンピュータが最適なのかシスター吉田とシスター鴨井地区長にアドバイスを求めたところ、シエラレオネの環境を考えたら、高齢のシスター白幡が現地で日常的にコンピュータを使うのは無理があると思う。シスター白幡がコンピュータを使わずにコミュニケーションを取る道を求めた方がよい時が来ている。地区長を通してシスター白幡の気持ちを伝えてもらうようにしてはどうか・・・との提案をいただきました。(会報44号はそのような形になっています。)
シスター根岸がお元気な頃「シスター白幡にもコンピュータを使うように何度勧めても『私はそういう物は使えない』とかたくなに拒んでいる。」と言われていたことを考えると、会報にも毎回長文の原稿をメールで送り続けてくださるシスター白幡のご苦労は大変なものであったと思わされます。メールの発信は無理としても、こちらからの情報(会報や短報など)は読んで欲しいと思いますので、君島様のご厚意に感謝して甘えさせていただきます。
1年のまとめの報告が重苦しいものになってしまいましたことをお許しください。
“ともに歩む会”がスタートした直後に召されたシスター根岸を偲ぶ会で、当時の日本地区長であったシスター・アンヘレス・トーレスが「・・・今回、皆様がやろうとしていることは、とても素晴らしいことです。将来の子ども達のことを考えると素晴らしいことですが、困難がなければ本物ではありません。皆様には何でもおできになる全能の神様がついています。
困難な時にも『いいです。何とかなります。イエス様がついているから』というシスター根岸のあの微笑みが、あの声が、あの顔がいつも私たちから離れません・・・」と言われました。(会報2号より)
105%の支援金送金額
ちなみに、1年間の支援金入金額は約1053万円で、104%の達成率です。
これだけを見ると財政的に大満足の1年間でしたが、昨年度は支援金入金額が予算の90%であったために、今年度はかなり縮小した予算(給食支援費の月額70万円を60万円に減額等)にした結果であり、手放しで喜べるものではありません。それにしても、物価高騰に苦しむ今年も1000万円を超える支援金をお寄せいただいたことは、ただただ感謝あるのみです。本当にありがとうございました。年度末という事で総額の数字が中心の考察になってしまいましたが、お一人おひとり、1回1回の貴いご送金に改めて深く感謝いたします。
新地区長の活躍
感謝の数々
今年度も沢山の方々のご協力をいただきましたが、特に会報の43号から44号にかけて報告された広島大学教授の村上かおり先生の献身的なお働きには私どもも大変助けられ、また多くのことを学ばせていただきました。
今号の会報の7ページに村上先生からの「ルンサからの“モモヨ作品”の紹介」が掲載されています。趣旨をご理解くださり、ご協力いただければ感謝です。
今年度、私どもが企画運営した行事は特にありませんでしたが、11月4日にカトリック世田谷教会でシエラレオネ支援のためのチャリティーコンサート「アンサンブルユビラーテ第4回演奏会」を開催してくださいました。また、12月9日にはカトリック鹿嶋田教会でチャリティークリスマスコンサートを開催してくださいました。いずれも、本部では何もお手伝いしませんでしたが、当日寄せられた献金をすべてご寄付いただきました。心より感謝いたします。
チャリティーバザーを開いてくださる教会の皆様、学校で募金活動を行ってくださる生徒会の皆様等々、本当にありがとうございます。必要であれば、広報用の写真などをご用意いたしますのでお知らせください。
皆様のご健康をお祈りいたします
グッドリチさんは大きな手術をされたと奥様からお聞きしました。完全なるご快復をお祈りします。
また、今年、2名の本部スタッフも大きな手術を受けられましたが、お2人とも元気になられて皆で喜び合いました。
シスター吉田は2020年7月3日に緊急帰国して大腸の手術を受けられましたが、今でも修道院での療養生活を続けておられます。でも、いつも私どものために祈りで支えてくださっていますから感謝です。
今年は、新年早々に能登半島大地震が発生し大きな被害が出ましたが、被災地の復旧復興が今までになく遅れているとの報道もあり、もどかしさを感じます。被災地の皆様の平安を心よりお祈りします。
今年1年間の大きなご支援に重ねて御礼申し上げます。新年度もよろしくお願いいたします。