2016年5月8日日曜日

シエラレオネからの手紙・他


    熊本・大分を中心にした大地震のニュースは、約3週間
過ぎても未だ衰えを見せず、胸の痛む思いの日々を過ごし
おります。不安定な天候の中で車中泊や仮設テント・避難
での生活を強いられている方々が、せめて安心して手足を
ばして休める場を一刻も早く確保できますようにと祈るば
りです。
 
 全国の支援者の方々の善意に100%依存して活動しております“ともに歩む会”としても、この事態に黙しているのはとても辛いものがあります。数日前、毎年チャリティーコンサートを開催してその収益金のすべてを“ともに歩む会”にお捧げくださっている団体の方から“シエラレオネの支援が今なお必要なことは承知していますが、今年は熊本地震被災者への義援金としたいと思います”とのお便りをいただきました。また、このような時にも、九州にお住いの方々からも“ともに歩む会”への支援金をお届けいただいています。それぞれの方々の誠実さや熱い思いに頭が下がるばかりです。

私どもがお預かりしている支援金は、シエラレオネの子ども達のためにといただいたものですので、その目的のために使わせていただきます。そして、熊本のために、エクアドルのために・・・全ての困難の中にある方々、特に子ども達や高齢の方々のために祈り続けて行きたいと思います。

 

  シスター吉田が、帰国の際に下記の2通のお手紙を持参してくださいました。

 

「ともに歩む会」支援者の皆様
                   201641

本の数行ですが、私たちとともに歩んでくださる皆様に、感謝を表したいと思います。皆様を通して、神様は、その御摂理と御保護を、目に見える形で表してくださいます。実に、神様は、小さき者のために存在します。

シスタークララ(吉田)が、皆様からの御支援により私たちがここで行う事ができた素晴らしい働きを、皆様に分かち合う事でしょう。絶えず発展し続ける御支援に感謝! 神様の絶えざる祝福が、支援者の皆様と、皆様の御家族の上にあります様に。
  愛と祈りを込めて、 
  
  宣教クララ会シエラレオネ 
  シスター一同(シスターエリサ地区長)(訳:岸 輝)



 ルンサの町の少年
 

神の国が来ます様に
                 201641

親愛なる「ともに歩む会」支援者の皆様           

復活し、天の父のもとに帰る前に約束してくださった通り、私たちの中におられる主イエスの名によって、皆様にご挨拶をお送りします。

 シスター吉田の日本帰国の機会を利用して、このシエラレオネの為に、疲れを知らずにお働き下さる皆様に、「ありがとう」を申し上げたいと思います。

マリアイネス職業訓練センターにとりまして2015年度の給食支援には、大変力づけられました。神様が、菅野代表と支援者の皆様の上に、豊かにお報いくださいます様に。職業訓練センターの200名、(マリアイネス学園)中学生300名、そして教師35名、心からの感謝を表明いたします。

エボラ後のこの難しい時期、女性が、家庭でまた社会で女性の使命を果たすことができるよう教育するという、私たちの課題に取り組んでいます。100名がミニクレジト(共済貸付制度)の訓練を受け、良い結果が出ています。これから始まるのが、150名の女性のためのコンピュータ教室です。シスターレティシア・根岸の精神と皆様の御支援に励まされ、女性の教育という難しい課題に取り組んでおります。私たちの毎日の歩みの中に、皆様が同伴してくださっていることを、しみじみと感じております。 感謝と、神様が皆様を祝福してくださいます様に。

           マリアイネス職業訓練センター校長
                シスター マリルス ロア
                                 (訳:田中マルタ)

 
           ルンサの町の少年たち

  52日(月)テレビ東京で「世界ナゼそこに日本人。緊急取材!アフリカエボが猛威振るったシエラレオネに潜入」が2時間にわたって放映されました。シエラレオネ人と結婚された日本人、コロマ紀代美さんの紹介が中心でした。

かつて、シスター根岸がシエラレオネ内戦の後に現地に戻り、自分の教え子たちが内戦中の性的被害者になり、若くして母親になって悲惨な生活をしているのを見て、何とか自立できるようにしたいと願って職業センターを立ち上げられました。コロマ紀代美さんも同じような思いで診察費不要の保健所を立ち上げて孤軍奮闘しておられる様子で、とても感銘を受けました。シスター白幡やシスター吉田も、コロマ紀代美さんのことは良く知っており、お会いになることもあるそうです。

この番組の中で、紀代美さんの自宅や別居中のコロマ氏の実家の様子も放映されました。それは未だに電気も水道も無い、シエラレオネのありのままの姿でしたが、私どもが知っているシエラレオネの農村部の家庭の様子とはかけ離れたものであるようにも思われました。あの貧しい国でも貧富の格差が拡大しているのでしょうか。

 私どもは、現地で活動しておられるシスターから、常に直

接現地の様子を聞きながら、必要な支援活動を継続できるこ

とを改めて感謝しています。
                   (菅野勝治郎)