2021年1月12日火曜日

シスター白幡から新年のお便り

 

ともに歩む会の皆さま 

新年あけましておめでとうございます。2020年も私たちと共に歩んでくださったことを心からお礼申し上げ、今年もさらにご一緒していただけるようお願い申し上げます。

 

 2020年が明けたとき、世界中のだれがコロナの感染を予想したでしょうか。最近日本でも感染が急増していることを知ってとても心がいたみます。

シエラレオネで感染が広がったら医療体制の乏しい国でどう対処するのかと多くの方が心配してくださいました。とても苦しい状況になっても遠く離れたアフリカのことを思ってくださる優しいお心遣いに感謝いたします。幸いと言うか、不幸と言うかわかりませんが、 フリータウンの大きな病院に行かなければコロナの検査ができないので地方(約120キロ離れています)にいる私たちにとっては、何も分からずどこ吹く風かというような感じです。

学校も10月には再開しましたし、以前は感染を避けて教会のミサも神父様とシスターたちだけが与って世界中の感染者と亡くなられた方たち、そのご家族のためにお祈りしていました。9月からは一般の信者の皆さんもミサに与れるようになり、その時はソーシャル ディスタンスのために3つのミサがありましたが、今は一つだけです。マーケットに行ってもすごい人混みですし、フリータウンでもマスクをしている人はとても少ないです。ただ政府からの要請で幼稚園の入り口の前で手を石鹸で洗い、検温することはやっています。

 

コロナよりはマラリアの方が多く、毎日幼稚園だけでなく小中高の生徒が高熱でうなされながら、修道院に連れて来られ、その度に看護婦であるシスターアドリアナ地区長が診て薬をあげたり注射をしています。彼女自身も何度もマラリアに掛かっています。彼女は本当に自分のことを考えずにいつも私達シスターや人々の面倒を見てくださっています。

コロナの影響で、世界中で仕事の無くなった家族も多いし経済的にも早期の復興が望まれますが、安心して生活できる社会が早く来るために私たちにできることは何でしょうか。どんな状況にあっても常に神に立ち返ることが大切なのではないでしょうか。愛する人を亡くし、茫然とし、悲しむ人々をマリア様が慰めてくださいますように。このつらい試練が終わり、希望と平和が再び未来に見い出せますように。国々の責任者を支え、彼らが賢明さと配慮と寛大さを持って生活の必要に欠く人々を助け連帯精神を持って社会的経済的な助けを計画できますように。

 

 10月から学校が再開され毎日の給食も始まり、大勢の子供たちが元気に無事に年を終えることが出来たことを感謝するために小中高それぞれの学校ごとに学校のプランに従って神父様をお呼びして感謝のミサが捧げられました。幼稚園生は長いミサの代りに修道院の庭のマリア様のご像の前でロザリオの祈りをしました。1217日には例年通り玉川ランチをエンジョイしました。ただ牛はとても高くなったのでチキンの二きれ入ったテイクアウトのランチにしました。それは家族全員でおいしいランチを味わうことができるからです。ソースを少しでも多くするためにシスターエスメラルダが日曜日にも関わらずマンゲまで車を走らせて茄子、玉ねぎ、サツマイモなどを買いましたし、シスターアドリアナもチキンを少しでも安く多く買うためにマケニに行きました。前の日の午後から夜中中かけて15人位の人がお料理してくれました。この日を子供たちだけでなく父兄たちも毎年首を長くして待っているのです。玉川学園の先生方、今年も有難うございました。

 

 今シエラレオネの銀行にはお金がなく、日本から送っていただいたお金も引き出すことが出来ず、買い物もできないクリスマスになりましたが、クリスマスから新年にかけてマンゲ、マイル91、ルンギ、フリータウンとカイラフンのシスターたちがルンサに集まり、にぎやかで楽しい日々を過ごしました。いつもより多くの時間、レクリエーション、映画鑑賞、ゲームなどもありました。

 

 この10日間ぐらいのあいだ、体の中にも蟻がきて、チャペルでのお祈りの時間、食事、お部屋での仕事中、そして夜中にも体中チクチク刺されて、寝る時は10時半の消灯の時水だけのシャワーをして蟻を流して、休もうとしましたが、ベッドに横になっても蟻はやってきました。仕方なく電気をつけて丁寧にシーツの上や下を調べましたら、30匹以上見つかりました。翌日若いシスターがお部屋中の大掃除をしてくれ、殺虫剤もまきました。何とマットレスの中にたくさん蟻が住んでいました。すぐにベランダに出し、他のマットレスに替えました。その夜は久しぶりに全く蟻に悩まされずによく眠ることが出来ました。

毎朝起床時の5時に係のシスターが ”主は賛美されますように”と言って 私達は、”今もいつも”と答えますが、それさえも聞こえないほどよく眠りました。神に感謝でした。

 

14日から2学期が始まりました。11月のはじめにローマの本部からシエラレオネ人で総本部評議員の一人であるシスタージョセフィンがいらして、特に中高生の面倒を見てくださっています。

 私も去年の1129日に79歳になりました。この教会に来ている人の中で一番の年寄りです。最後まで他者に対する思いやりと感謝を持ち続けられたらこんなに素晴らしいことはないと思います。毎日今日までありがとうございましたと感謝しながら休みます。

 皆様お一人お一人のお祈りと援助のおかげで私達の使途職は成り立っていることを忘れることはできません。

本当にありがとうございます。今年もどうぞよろしくお願いもうしあげます。心からの感謝をこめて。

  202119日  シスター白幡