2016年1月3日日曜日

明けましておめでとうございます


      シエラレオネの夜明け
 
「神様ありがとう! 今年も生きててよかった!!」 

シエラレオネでは、元旦のミサで毎年皆がこのように歌って、感謝の気持ちを全身で表現するのだそうです。マラリアその他の病気で命を落とすことも珍しくない国ですから、一年間無事に過ごせたということは何よりの喜びなのでしょう。

 

上記は2014年の正月に掲載したブログの書き出しの文章です。恐らく、シエラレオネの人々は、エボラ出血熱が終息して迎えた今年の元旦、2002年の内乱終結以来の、深い喜びをもってこの感謝の言葉を主に捧げたことでしょう。

会報10号の別刷りに書かれたシスター吉田の報告によると、いつもなら体中から湧き起こるように喜びを爆発させるシエラレオネの人々が、エボラフリーの宣言が出された日の夕べは、太鼓を打つ音も控えめに、エボラ出血熱で亡くなった方々を偲び、また、近親者を失った人々の気持ちに寄り添って静かに祈りを捧げる姿が地域中に広まったそうです。
 

改めまして、明けましておめでとうございます。

今、世界中がかつてない程の混乱に見舞われているように思われます。日本国内に限っても、ティッシュペーパーを咬んで飢えを凌ぐというような貧困児の存在や、北朝鮮に拉致された方々の救出が昨年一年間、一歩も進展しなかったこと、被災地の方々の多くが未だに苦しい日々の中におられることなど、心痛む問題が山積しています。

 これらのことに目をつむる訳には参りませんが、私どもは今年もシエラレオネの子どもと共に歩ませていただきたいと思います。何から手を差し伸べたら良いのか分からない時に、助けを待っている人々に、確実に直接支援金を送ることができるパイプが与えられていることの幸せを思います。私どもにできることは小さいですが、5つのパンと2匹の魚で5,000人の人々を満腹にされた主が共に歩んでくださることを信じ、今年も皆様と共に歩んで行きたいと願っています。どうぞ宜しくお願いいたします。
 
         ともに歩む会 代表 菅野勝治郎
 
 
       OLG学園の夕暮れ